タイ・バンコクの鉄道網の開発~2029年には東京並みに!?~

東南アジアと言えば車の交通渋滞が凄いというイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。
タイの首都バンコクでも1980年代から渋滞が問題となっており、抜本的な解決策として軌道系公共交通機関の整備が2000年以降進められてきました。(
参考:日本大学福田敦教授 フェローシップ最終報告より )

下記の図は2019年5月現在の路線図です。既存の路線の大幅な延伸もありました。2018年12月に 南東方面に伸びている緑色の路線(BTSスクンビット線)のサムローン駅からケーハー駅まで延伸・開通しました。

バンコク鉄道現状 5路線
参考:https://www.bts.co.th/eng/library/system-structuer.html

こちらは実際に昨年(2018年)12月6日にスクンビット線が延伸・開通した際の画像です。
(画像:The Presidentデベロッパー提供)

あと10年、2029年には11路線が運航する予定です。次の図を見て頂くと見おぼえがあるなあ なんて感じる方もいらっしゃるかもしれません。

そうです、東京の路線図に何だか似ている気がします。バンコクだけでなくバンコク首都圏にまで広がる鉄道網により、郊外から都心へのアクセスが今後より一層便利になっていくでしょう。

2029年路線図(予定)11路線に拡大予定です
参考:BTS Rail Mass Transit Growth Infrastructure Fund

東南アジアの契約はあてにならない!と思う方も多いかと思います。本日はこの鉄道計画がどう進められてきたかご紹介します。

鉄道計画と街の開発

政府が正式に発表しているだけあって、順調に進んでいる鉄道計画ですが、まだまだ自動車社会であることも事実です。というのも、元々鉄道が出来る前は自動車の利便性を重視した土地開発が各デベロッパーより進められてきました。近年の開発は比較的駅からの利便性が良い物件も増えてきていますが、引き続き鉄道計画に沿った開発を進めていく必要があるようです。

下記はバンコクにおける軌道系公共交通機関の整備計画の対象地域を示したM-MAPと呼ばれる地図です。だいたい中心部から20キロ圏内で鉄道の開発が進められていきます。タイで物件を探す際はこの範囲内にあるのかや駅からの利便性もチェックしておくと良いでしょう。

バンコクにおける軌道系公共交通機関の整備計画と対象地域
参考:日本大学福田敦教授 フェローシップ最終報告より

なお、BTS等のスカイトレインは既にある大通りに沿って開発が進んでいます。つまり駅近であることは大通り沿いである可能性も高く、自動車での利便性高いことが多いのです。タイはまだまだ路地に入ると危ないところがありますので物件探しや滞在先を選ぶ際には「駅近」や「大通り沿い」という点を意識すると安心です。

引き続き今後の鉄道計画をアップデートしていきます。

駅近のバンコク物件一覧